本川をつたえて - 1/21

 

原 案  田中八重子

文・絵  奥原 球喜

 

昭和20年(1945年)8月6日8時15分、広島の街に世界で初めて原子爆弾が落とされました。

これからつづるのは、その爆心地からわずか350mしかはなれていない本川国民学校で被爆した、「清子さん」という一人の女の子のお話です。約400人が通っていた児童の中で、ただ一人生きながらえることができた当時6年生の清子さんの運命は、この被爆の日を境に、思いもよらない方向へ進んでいくことになりました。